7つの検査があります。そのうち過去の感染と現在の感染を区別せずに陽性となってしまう検査と現感染でしか陽性にならない検査があります。
普段からPPIやP-CABを常用している方では、偽陰性をさけるため少なくとも2週間はPPIやP-CABを休薬してから検査を行います(抗体検査の場合影響はありません)。PPIやP-CABにはピロリ菌に対する静菌作用があるため現感染を示す検査の30~40%が偽陰性になってしまうと言われています。いずれも感度が非常に高い検査ではなく、偽陰性が無視できないため「検査陰性→ピロリ菌はいない」とはなりません。
ピロリ感染性胃炎の所見である萎縮性胃炎を認めた場合は、除菌歴や検査歴がなければ現感染でないか確認のため検査を行う必要があります。ピロリ菌検査は2つまで保険適応となります。ぜひ異なる2つの検査で陰性を確認してもらってください。2つの検査がともに陰性であっても、偽陰性であることは稀にありますので、内視鏡上、びまん性発赤などピロリ菌現感染を強く疑う所見があった場合は3カ月以上あけて再検査するなり、慎重に内視鏡フォローアップを続けるなりしてください。
ピロリ菌